Creative Suite 5.5製品概要説明に引き続き、Adobe CS5.5 DVA(Digital Video and Audio)製品の紹介がされた。
Creative Suite 5.5製品概要説明に引き続き、Adobe CS5.5 DVA(Digital Video and Audio)製品の紹介がされた。
ここでは、この1年のビデオ業界での代表的な変化として、S3D(Stereoscopic 3D)、DSLR(Digital Single Lens Reflex camera)、64bit環境、Multi Screenなどが事例として挙げられた。64bit環境に関しては、CS5が64bit版のみの提供となったが、昨年の1月時点ではセミナー参加者約300人のうち31%、およそ1/3の参加者が64bit環境を持っていたそうだが、昨年11月、InterBEEの会場でおよそ4000人にアンケートを取ったところ、実に62%の参加者が「64bit環境に既に移行している」と答えたそうである。
当時、CS5をリリースした際のポイントは、映像制作に関するトータルソリューション(企画・収録・制作・管理・出力・配信・再生・分析)を提供するという点であった。
今回はこの中でも
「Adobe Premiere Pro CS5.5」、「Adobe After Effects CS5.5」、「Adobe Audition CS5.5」の3製品がバージョンアップし、リリースされることになった。それでは製品ごとの変化を見ていきたい。
Adobe Premiere Pro CS5.5
強化されたポイントは大きく分けて以下の3点である。
1.Adobe Mercury Playback Engineの強化
認定ビデオボードをモバイル用含めて10種類以上追加、フレームレート変換など対応エフェクトの強化を行った。
大幅に拡大された対応ビデオボードは以下のとおり(ピンク色の部分)
【Adobe Mercury Playback Engine とは】
・ 64-bitネイティブ、かつマルチコアに最適化された再生エンジン
・ リアルタイム再生パフォーマンス向上
・ NVIDIA CUDA 技術にも対応
事例では、マスクの処理も含めた複数レイヤーのリアルタイム合成が全くストレスなく再生される状況が披露された。
2.オーディオ収録素材の扱いが容易に
クリップ統合機能により、最大16トラックのオーディオをビデオクリップと同期が可能となると同時に、デジタル一眼動画でのオーディオ収録素材の扱いが容易になった。
3.Adobe Media Encoder CS5.5の監視フォルダ機能が洗練
付属のAdobe Media Encoder CS5.5による監視フォルダ機能を洗練し、iPad, Android端末など新たなデバイス用のプリセットを追加した。
その他、REDデジタルシネマファイルの現象処理設定を改善することで、直接RGBカーブの調整も可能になった。またAdobe Audition CS5.5 との連携によりマルチトラックオーディオ編集データを相互に移動可能になった。
Adobe After Effects CS5.5
強化されたポイントは大きく分けて以下の5点である。
1.ワープスタビライザー
容易な操作で自然な結果を得ることが出来る、映像のブレ抑制エフェクト。非常に高精度のスタビライザー機能で、オートマチックでありながら自然な補完を可能にしている。
2.S3D立体視映像対応
ここのところ盛り上がっているS3D分野にも着実に対応をしており、より便利に、容易にS3Dコンテンツの制作が可能になっている。
・3Dメガネエフェクトが、サイド・バイ・サイド等にも対応
・3D空間のカメラからステレオ3Dリグを容易に設定することが可能になった。
前述2点の機能改善に加え、新たに「ライトフォールオフ」、「ブラー」、「ソースタイムコード対応」など、便利な機能がしっかりと加えられており、今後の制作に大いに役立ちそうである。
3.ライトフォールオフ
光の距離による光の弱さを再現する機能。これにより自然な3Dライティングが可能になる。
4.ブラー
光学レンズ特有の絞り羽根によるボケを再現する機能。アイリスの形状、ブレードの円形度、回折フリンジ特性を設定してぼかしを作成出来る他、3Dカメラにおける被写界深度の制御が可能。
5.ソースタイムコード対応
ソースタイムコードデータを直接読み込むことが可能になった他、タイムコードエフェクトを使用することで、ソースのタイムコードに加えコンポジションフレームも表示可能に。
Adobe Audition CS5.5
強化されたポイントは大きく分けて以下の5点である。
1.Mac OS ⅹ対応
Windows/Mac OSのクロスプラットフォーム製品へ。
2.iZotope Radius アルゴリズム搭載
iZotope Radiusにより、タイムストレッチやピッチシフトを高音質に再現可能になった。
3.Adobe Premiere Pro との強力な連携
これまでより容易にPremiere Pro との間でデータのやり取りが行えるようになった。
OMFファイルおよびXMLファイルでのプロジェクト交換が可能になった。
5.5.1chサラウンド編集
サラウンド編集においては、視覚化された情報をもとに効果的な設定が容易に行えるようになった。
今回の主な変更点の概要は以下の通りであり、それぞれのソフトウェアの強みをより強力にし、更にアプリケーション相互の連携が強固になっていることが分かる。
取材:執筆 川鍋 昌彦 (かわなべ まさひこ)
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