Adobe Digital Publishing製品がもたらす革新 Autodesk Maya, 3ds Max, Softimage 2012発表セミナー 【Autodesk Maya 2012 デモンストレーション】

2011年5月 2日 (月)

2011年4月22日、Autodesk Maya, 3ds Max, Softimage 2012発表セミナーが開催された。ここでは当日発表された各製品ごとの新機能を、ソフトごとに紹介していく。

Autodesk Entertainment Creation Suite Premium 2012(3ds Max版及びMaya版の2種類)の利点は大きく分けて2点で、価格及び機能面が挙げられる。

価格面では導入コスト及び維持費が単体製品を複数持つよりも低くなる点。機能面では、Turtleによるリアルタイムグローバルイルミネーションや、Softimageの強力なキャラクタアニメーション機能などが利用可能である点である。


パッケージ構成

これまでは、MaxであればMaxのSuite、MayaであればMayaのSuiteへのアップグレードのみ可能であったが、今回からは全ての製品からどのSuiteへでもアップグレードが可能になった。

以前までのアップグレード形態

suite_001

 

今回からのアップグレード形態

suite_002

 

Mudbox 2012

 

(全てのSuiteの中に入っている)Mudbox 2012、今バージョンの最大の変更点は「完全日本語化」が達成され、非常に使いやすくなったところである。その他の主要機能として、

・UVレスのペイント

・大容量テクスチャデータセット

・レイヤマスクのペイントとブレンドモード

・編集可能なステンシル

・スイートとのワンステップ相互運用性

・パフォーマンスの向上

・新しいブラシとブラシオプション

・複数のジョイント

・ポーズプリセット

・日本語ユーザインターフェース、オンラインヘルプ

などが挙げられる。

 

Motion Builder 2012

 

Motion Builderは、ワンステップの相互運用性の中核になる製品である。これに加え、Qtベースの美しいユーザインターフェースが実現した。その他の主要機能として

・立体視のサポート

・Fカーブエディタの強化

・HumanIKの統一化

・ライブビデオ入力

・テイクごとのオーディオ

などが挙げられる。

 

Entertainment Creation Suite PremiumのMaya, 3ds Maxからみたメリット

 

Softimageの強力なキャラクター機能が使用可能になり、

・非破壊ワークフロー

・GATOR

・強力なアニメーション編集

・FaceRobot

・ICE

などを使用できる点が挙げられる。

 

3ds Max Entertainment Creation Suite PremiumのSoftimageからみたメリット

 

3ds Max の強力なレンダリングが使用可能になり、

・irayレンダリング(GPUベースで高速)

・Nitrous(ナイトラス)リアルタイムビュー(マルチスレッド化により非常に高速な処理が可能)

・キャラクタに最適なUV編集

・After Burn, Fume FX, 映画「ヤマト」でも使用されたRay Fireなど爆発・破壊エフェクト

・CADからのデータ読み込み

などを使用できる点が挙げられる。

特にMaxはエンターテインメント以外での使用頻度も多いため、他分野での仕事の受注も期待できる。

 

Maya Entertainment Creation Suite PremiumのSoftimageからみたメリット

 

Mayaのフレキシブルなアーキテクチャが使用可能になり、

・拡張性が高いAPI(Mel、SDKなど)

・エディトリアルによるシネマトグラフィー(Apple社のFinal Cut Proで仮編集したものからデータを読み込むことも可能)

・標準サポートのフルボディIK

・スケーラビリティの高さ(数万オブジェクトでの処理)

・Viewport 2.0 (GPUをサポートすることで従来より非常に高速な処理が可能になった)

などを使用できる点が挙げられる。

 

ユーザーから良く受ける質問として、「3dsMax, Maya, Softimageを統合したものをつくらないのか」という質問があるそうだが、各アプリケーションは既に20年以上の開発が続いた非常に巨大で複雑なアプリケーションであり、統合は難しいとのことである。

全てを統一するのは難しいが、可能な部分から共通化を図ろうという方針であり、2012バージョンから共通のコンポーネントを様々サポートすることになった。まずは、以前からのものであるがmental ray。次にダイナミクス。これまでMayaはオリジナルエンジン、3ds Maxはreactor、SoftimageはNVIDIA PhysXを使用していたが、これをPhysXに統一。

Facerobotに関しては、Softimageで使用したものをMayaや3ds Maxに持ち込むことが可能になっている。パーティクルに関しては、SoftimageとMaya, Softimageと3dsMaxとの間で共通のキャッシュファイルを持たせることにより、ICEデータをそれぞれのアプリケーションで動作させることが可能になった。

2012バージョンではF-Curveエディターを、用語・機能・UI・補完式に至るまで3アプリケーション間で統一。補完式が同じであるため、FBXを使用することでモーション交換が可能になった。

また、共通のファイルフォーマットとしてFBX2012をサポート。ユーザーはこのことについて特に意識することなくソフトウェア間でデータのやり取りが出来る「ワンクリックワークフロー」が採用されている。

 

取材・執筆:川鍋 昌彦(かわなべ まさひこ)

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