【インタビュー】山村 浩二氏(アニメーション監督)
Category : Interview
アニメーション監督、山村浩二氏の4年ぶりの新作「マイブリッジの糸」が昨日、9月17日より東京都写真美術館ホールにて公開された。公開に先立ち、DigiCon6 Magazineでは山村監督へのインタビューを行った。
上映会場の様子
‐この度はお時間を割いて頂いてありがとうございます。実は山村さんには、2007年(第9回 TBS DigiCon6 Awards 《旧 名称はDigiCon6+3》)に審査員としてご参加頂いたわけですが、その際に審査対象作品をご覧になってどのような印象を受けられましたか?-
デジタル映像が日常化してきて、我々の知覚認識に影響を与え始めているのではと昨今考えているのですが、審査で見た作品もその作家がどのような映像に普段ふれているのかを映し出している気がしました。
‐今回制作された『マイブリッジの糸』についてお伺いします。今回の作品の構想開始は10年ほど前だったようですが、エドワード・マイブリッジをモチーフにするきっかけは何だったのでしょうか。‐
はじめは、ジル・ドゥルーズの映画史を再読したときです。マイブリッジが初期の実験で、瞬間をとらえるために複数のカメラのシャッターに糸を連動させたという記述からとてもインスピレーションを得ました。
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‐今回は日本とカナダでの共同プロジェクトになりますが、このことによって作品に何か影響はありましたでしょうか。‐
カナダとの共同制作ということで、実験性に傾いても大丈夫だと思いました。プロデューサーの理解を得ることができると思ったからです。
‐山村さんは、『頭山』でアヌシー、ザグレブ、広島でのグランプリ、『カフカ 田舎医者』でオタワでのグランプリと、いわゆる世界4大アニメーションフェスティバルの全てでグランプリを獲得されていますが、こういったフェスティバルの意義をどのようにお考えでしょうか。‐
賞という評価を与えることで、マーケティング的戦略によって目の前に与えられる映像ではなく、日常出会えない作品群と出会える機会を増やすということだと思います。また作家同士の横のつながりの交流の場としても重要です。作品を見てまたそれぞれ作家同士が刺激し合い、新たな向上が生まれると思います。
‐音楽から映像が浮かぶということがあるかと思いますが、これまでにそういった流れで最終的に1つの作品に結実した例はありますか?‐
これまでにそういった作品を完成させたことはないですが、企画として考えている物はあります。
‐最後に、アニメーションを志す、日本を含めた世界の若者へ、メッセージをお願いします。‐
よく見て、よく聞いて。自分と世界をよく見つめ、アニメーションという道具を使って何が出来るのか、思慮深くかつ情熱的に挑戦をし続けてください。面白い作品が誕生するのを期待しています。(終)
取材・執筆:川鍋 昌彦(かわなべ まさひこ)
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